anzuのブログ

\(^▽^)/

「洗礼」 楳図かずお

以前から漫画の書庫を作りたいと思っていました
私の好きな漫画は60年代~70年代にかけての漫画黄金時代とも言うんでしょうか…
その時代の漫画が私は大好きです
 
60年代~70年代中期にかけては未だ産まれてないのでタイムリーで読んでいた訳では無いんですが
一時、昔の漫画が文庫サイズで復刻された時に手塚治虫赤塚不二夫松本零士水木しげる
日野日出志楳図かずおなどなど、きりがありませんが、当時の60年代の漫画に触れて
「何て面白いんだろう」と思ったのがキッカケです
 
それからは昔の漫画ばかりで、今現在の漫画は殆ど読まなくなりました
 
今回紹介するのは楳図かずおの「洗礼」です
 
イメージ 1
 
楳図かずおと言えば「漂流教室」「まことちゃん」「おろち」など面白い物が他にもありますが
この「洗礼」も面白いです
 
「神の右手悪魔の左手」のようなスプラッターのような作品もありますが
この「洗礼」はもっと人間の醜さや嫉妬、情念など、根っこになっている本質の部分が
見た目だけの恐怖では無く心理的な恐怖感がとっても恐ろしいです
 
読んでいてぞ~っとするような場面が次から次へと展開されて
長いストーリーも一気に読んでしまいます
 
年を重ねるごとに醜くなっていく自分に耐えられなくなった女優、若草いずみが娘、
さくらを産みさくらが9歳になった頃に脳移植をして若い体を取り戻します。
 
美しさを取り戻した若草いずみの脳を持つさくらは、担任の男の先生に取り入って陰湿なイジメで奥さんを追い出し奥さん気取りで先生を誘惑します
 
先生の入浴中に、奥さんなんだから当たり前だと言わんばかりにさくらも風呂に入って先生の
背中を流します分かってるかとは思いますが、脳は若草いずみですが、からだは9歳の小学生
さくらなんですが、この入浴シーンはオイオイ…これって今だったら御法度なんじゃないの…
と思わせるようなエロいシーンであります
 
自分では先生とうまくいっていると思っていたさくらだが、結局は飼い慣らされていたのはさくらの方で
先生は奥様と奥様の実家で仲良くやっていたのを見かけてしまう
 
そこでまた登場するのが脳移植をした主治医や、友達の良子(この良子が一番まともです)
などが登場し、最後は母親も悩まされた顔にできた痣がさくらにも出てきて、今度は先生の
奥さんと脳移植を試みようとします。
 
そして話しは終盤にさしかかるのですが、最後の展開には正直ビックリでした
ここでは話しませんが…
 
この「洗礼」はホラーコミックなどが苦手な方でもお勧めです
人の想いや嫉妬がこうも思い込みに変わってしまうのかと…
思い込みは全て夢の中での出来事なんですが、完全に自作自演のストーリーが展開していきます
それは若草いずみのストーリーであり、娘さくらのストーリーでもあります
 
気になった方は是非、読んでみて下さい
絶対に損はしないと想います。そして考えさせられる漫画です