anzuのブログ

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拝啓天皇陛下様

 
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1963年「拝啓天皇陛下様」
 
野村芳太郎監督の渥美清を主演とした作品は
DVDも持ってるぐらい好きで何度見た事だろう・・・
 
渥美清と言えば「男はつらいよ」の寅さんですね
寅さんも私は大好きな映画で、しょーもない流行の日本映画や
ハリウッド映画を見てる人でも、「寅さん好き~!」って聞くと
この人は信じられると、信頼してしまうワタクシでございますm(-_-)m
(そういう私もホラーやスプラッター映画ばっかり見てますが…笑)
 
 
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最近の戦争映画と言えば、家族と生き別れたり
特攻隊の悲惨な運命を描いた物だったり
暗さを押し出してる作品が多いのも事実だと思います
戦争は悲惨なものに違い無いのだけど60年代当時の戦争映画などは
戦争さへもコメディにしてしまうような映画も多いですね。
 
この「拝啓天皇陛下様」もその一つだと思います
 
反戦天皇陛下礼賛を押し出したテーマでは無く
当時、ごくごく普通の庶民が戦争に繰り出され、どういった軍隊生活を
送ったのか・・・戦争に翻弄された人の鎮魂の意味が込められている映画です
 
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戦中、戦後の生きていくのに精一杯という中で
庶民の生活を通し時代背景や人との繋がり、辛いだけの軍隊ではなく
コメディを交えながら面白おかしく描かれています
 
泣けてくるシーンと言えば
戦争が終わると戦友が喜ぶ中、渥美清演ずる山田は
帰る所も無く3度の飯が食べれる軍隊は天国だと思っていた。
自分だけは軍隊に残してもらおうと
「ハイケイ天皇イカサマ・・・」と読み書きもろくに出来なかった山田が
字を教えてもらい、おぼろげな字で手紙を書くが天皇に直訴するなんざ
不敬罪に当るとして手紙を捨てられてしまう・・・
 
このシーン、特に泣かせるシーンじゃ無いんだけど
哀れで切なくて泣けてくるんですよね・・・
 
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子供が親と別れて大泣きする、家族や恋人が病気で死ぬ、生き別れ
動物映画、子供を引き合いに出した映画・・・・・・などなど
 
こんなの出されたら誰だって泣くよね(笑)
こういった事で映画撮ってる監督には正直アタシャ騙されんぞと(笑)
家族や恋人が病気で死ぬ映画なんて私だって
泣けるストーリー作れるわって思ってしまいます・・・
貰い泣きする映画は感動する映画と、混同したらダメです(笑)
 
本当に泣けるシーンって、何でも無い日常の出来事だったりするんですよね。
 
寅さんが、おいちゃんや、おばちゃんと喧嘩して
家を出て行って妹のさくらが追いかけてくるシーンだったり
 
好きなのに敢えて身を引くシーンだったり
(上記2つは寅さんです)
 
拝啓天皇陛下様の素直な気持ちを天皇陛下に手紙を書くシーンとか
 
盗んだ鶏をお土産と称して意気揚々と持ってくるが
盗んだ鶏なんか要らん!と言われてしまうシーンとか・・・
 
でも、これも渥美清の演技力あってこそのような気もしますが
涙が出るシーンって、映像では誰も泣いて無い事が多い
私の場合は・・・
 
切ないんですよね・・・
 
そんな映画に私は惹かれますね
 
 
「拝啓天皇陛下様」渥美清が寅さんを演ずる前の映画です
寅さん同様、笑いあり、涙あり、心に残る映画の一つだと思います。