父親が山に目覚めたのは40歳初めの頃に尾瀬に行き
凄く感動したのがきっかけだったと聞いた
60歳頃から救助隊の訓練などにも参加していたが
年なので援助で呼ばれる事はまずなかったようだ
父親が北アルプスによく出掛けていたのは私が中学生ぐらいの時で
山に全く興味が無かった私は、父親がどんな山を登り、どんな景色を見ていたのか
知る由も無く、あまり会話のある親子でもなかったので山の話を聞くことも特になかった
今年、北アルプスデビューをした私が感じたのは
父親はこんな素晴らしい景色を見ていたのかという事だった
父親が見た同じ景色を見たのかと思うと誇らしく感じ、同じ場所に立てた喜びを実感した
槍ヶ岳登頂後に実家へ行き、父親と登山の話ができたのは心から嬉しく
父親も楽しそうに会話していたのが今でも思い出される
金木犀香る季節、父親は突然逝ってしまった。
享年70歳
あまりにも呆気なく突然に・・・
倒れる5分前まで元気に母親と話していたという。
山にお酒、遊ぶのが大好きだったひと。
孫がきていようが自分の遊びを優先して楽しんでいたひと。
父親の生き方を見ていると、これだけ楽しんだのだから
後悔は無いだろうという言葉が先にでてくるようなひと。
誰もが憧れる死に方で苦しまずポックリ逝ってしまった