anzuのブログ

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登山への想い


もうね、だいぶ前から薄々は気付いていたんだよ。
だけど、気付かないふりをしていただけ。

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「2012年6月26日 硫黄岳山荘から見た朝日」

気付かない振りをしたのは登山が出来なくなるのが嫌だったから。
初めて痛みを感じたのはいつだったろうか・・・


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「2012年7月18日 富士登山8合目から見た夕暮れ時のつるし雲」

2012年の初めての北アルプス登山。
燕岳~槍ヶ岳まで表銀座を縦走し2泊目の山小屋
槍ヶ岳山荘で足がズーズーして寝られなかった。
ただね、そん時はただの歩きすぎによる疲れだと思っていたよ。
相当歩いたからね。


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「2012年11月15日 西丹沢檜洞丸登山中に見た富士山」

槍ヶ岳に登頂した翌月、常念岳蝶ヶ岳まで縦走。
登っている時はさほど痛みは感じないものの下山中や登山後の
痛みは登山する度に発症していた。もう4年以上前から兆しは
あったのだ。縦走登山は1日7時間~10時間近く歩く事もあるし
10キロ以上のリュックを背負うので足に負担がかかるのは当たり前。
特に私達は行程を組む段階で1日5,6時間程度だと物足りないので
大体7時間~10時間の歩行になるような計画をする。
けれど、私だけで無く長時間歩いて足が痛くなるなんて事は誰にでも
ある事なのだ。この時は、そんな程度にしか思っていなかったんだよ。


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「2013年 2月1日 丹沢表尾根縦走」

痛みはあったものの登山の体力作りとしてマラソンなども始め
足を駆使し続けた。それでも結構走れちゃったり、歩けたり
してたからね。2時間ぐらいウォーキングすると最後の30分ぐらいは
痛みが出始めたりもしてた。放ったらかしにはしてたけど
気にしてない訳では無くネットで調べたりもした。
きっとこれなんだろうな・・・って思った。
そこには無理し続けると終いには歩けなくなり、最終的には
手術になる事も。って書かれていた。そんな恐ろしい事が書いてあっても
私は見て見ぬ振りをしていた。しっかり見たのに見なかった事に
したかったんだよ。それは、きっと病院に行ったら登山を控えろと
言われるに決まってると思ったから。
登山を始めて数年は楽しくて仕方のない時期。
そんな時に登山控えろなんて言われちゃったらショックでしょ。
私、癌だったら末期だな。




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「2013年 6月5日 尾瀬

2011年頃から本格的に登山を始め登山の面白さにハマり
月一ぐらいで登山に行っていた。最初の頃は痛み生じたものの
歩けてたし、登りではさほど痛みを感じなかった。
ここ一年半前ぐらいから痛みが本格的になってきてスッと
立ち上がれなかったり、片足を引きずるように歩いたり
自分でも症状が悪化しているのが分かった。
それでも丹沢縦走で10時間ぐらい歩いたり昨年夏は裏銀座縦走に
行ったりした。裏銀座の時は下山の時にかなり痛みもあって
暫く登山は休憩する事にして昨年末に久々に奥多摩
鷹ノ巣山に行ったんだけど、そこでも下山中にかなりの痛みが走った。
最初の痛みを感じて4年以上、私は今年になってやっと
病院に行ったよ(笑)


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「2013年 6月10日 不老山 サンショウバラ」

病院を受診し、言われたのが「変形性股関節症」との事。
スポーツする人や、よく歩く人で特に40代ぐらいの女性の
発症率は多いとの事。もろアタシに当てはまってんじゃないのよ!
そこで先生に言われたのが、登山ダメ!重い物持ったらダメ!
長いウォーキングもダメ!移動は自転車で!体重を増やしたらダメ!
ダメ!ダメ!ダメ――――!!!!
との事でした・・・
運動せずに体重増やすなって、食うなって事か?(笑)
痛みが和らいでる時期でも、そこで歩いてしまうと今後
50代、60代と年を重ねるに連れ歩けなくなると言われました。

登山がダメ・・・?





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「2013年 7月3日 北岳 雨の中の北岳草」

登山は控えろとは言われるのは覚悟してたけど、はっきり
ダメだと言われるとは思っても無かった。
今はまだいいけど、今後10年、20年先を見据えて行動しないと
大変な事になるよと・・・
なんかね、真っ暗になったよ。
運動や登山好きな人が皆、股関節症になる訳では無い。
足腰や膝の痛みは登山する人なら多少はあると思う。
それだけ負荷がかかるからね。私の場合は骨格の問題なんだそうだ。
生まれつきの骨格が変形性股関節症をもたらすのだと。
生まれつきの骨格って言われちゃったら何も対処できんよね。
とにかく、これ以上悪くならないように現状維持して
一生を過ごせと!こういう事だ!

マジかよ。登山行けないのかよ!


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「2013年 8月27日 槍ヶ岳

ショックがデカすぎました。
そして一生登山ダメ?なんて言われて、そんな事は信じたくなくて
他に2件、違う病院で受診しました。3つ目の病院はMRI
撮ってもらいました。2つ目の病院の先生は最初の病院ほど
キツイ事は言われませんでした。痛い時は安静にして、痛みが
おさまっている時は軽い登山ならいいと。3つ目の病院は
最初に行った病院の先生と同じような事を言われました。
3つの病院に行って私なりに思ったのは登山をしたとしても
もう1日10時間とか歩くような登山は無理だろうなと。
下山で痛みが酷くなるから岩場の急な下りとかも無理かもしれない。
痛みがある時は安静にと言うのが共通して3人の医者に言われたけど
今現状、ほぼ痛い日が続いているから今年の登山はまず
無理だろうなって事・・・



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「2013年 9月18日 常念岳~蝶が岳縦走」

今年の夏は去年から決めていた北アルプスの雲ノ平に
行きたかったんだけどね。去年ぐらいからペーパードライバーだった
旦那が(私もだけど)仕事で車を運転するようになり、ここ最近
八ヶ岳行きのバスが土日しか無くなって行けなかったんだけど
今年はレンタカー借りて八ヶ岳に行こうと!
車があれば今まで宿泊しなくては行けなかったような山でも
日帰り登山が出来るぞと!子宮も取っちゃったし面倒な生理も無い!
日にち気にせず好きな時に登山に行けるし
あそこにも、ここにも行こう!

ってね・・・色々考えてたんだよ。


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「2017年 4月13日 埼玉県実家近くの桜並木」

病院通いしてたのが今年の3月頃。
梅の花が咲き、桜が咲き始め、藤、つつじ、
野には、ホトケノザヒナゲシハナニラ・・・
次から次へと花が咲き誇る最高の季節。
今年は毎年早朝に見に行っている千鳥ヶ淵の桜も見に行かなかったし
近所の桜にも全く心が動かなかった。
花を見ても全く何も感じなかったのだ。
そんな時に実家に帰り4月13日じゃ桜も終わってるだろうと
何の気なしに見に行ったら満開の桜の花。
私が落ち込んでる時も同じように季節が巡っているのを感じ
これじゃーいかんなと思ったよ。
2017年の春は二度とやってこない。落ち込んでる場合じゃないなと!



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「2013年 11月14日 金峰山瑞牆山縦走」

3つ目に行った医者に言われたのが、ここまで日々歩いてなければ
痛みは発症して無かったと言われた。
普通に日常生活を送っていればそこまで骨は変形しなかったと。
2011年から始めた登山で足を使い過ぎたようだ。
だけど、この5年近く経験した登山はかけがえのないものを
私に残してくれた。それによって一生抱えなければならない
足の痛みを伴ったのかもしれないけれど今まで歩いて来た事に
全く後悔はしていない。むしろ、いつまでも病院行かずに
数年登り続けて良かったと思っている。


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「2014年 5月19日 西丹沢檜洞丸 ヤシオツツジ

私の趣味は登山だけでは無い。
ライブに行ったり、映画を見たり、温泉旅行に行ったり
神社参拝も好きだし、バードウォッチングもしたい。
最近行けてない海外にも行きたい。
楽しみはいくらでもある。



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「2014年 6月2日 男体山

そう。楽しみなんかいくらでもあるけど
登山は別格だったんだよ。
辛くて辛くてやっとの思いで登り切って目にした素晴らしい景色。
大げさかもしれないけど、生きてて良かった!って
この景色を見る為に私は生を受けたのだと!
それぐらいの大感動が登山にはあるのだ。



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「2014年 7月4日 鳳凰三山

正直、私は嫌な事避けて生きて来た。
唯一避けなかったのが中学校の時の部活。この部活も
嫌々ながら辛い日々を過ごし頑張ったけど、その後何も自分の
プラスになっていない!努力とか、頑張ればそれはいつか自分の
身になるなんてそれは目標があってからこそ生まれる言葉だと思う。
やりたくも無い事に頑張ったって私は全く自分の力になんて
ならなかったよ。あくまでも私はね。
他の人はそうじゃない人もいると思うよ。
それが登山では違った。
もちろん、登山が好きっていう前提はあるけれど、山頂に
辿りつくまでの道のりは正直、辛いだけの時がある。
何でこんな辛いのに登ってんだ?って
そんな時に見えるのが所々で咲いている高山植物
一秒たりとも同じ色を見せない夕焼けや朝焼けの景色。
こういった景色に出会う度に努力して頑張ってここまで登って
良かったって思えた。登山して初めて頑張りは報われるんだと
感じたんだよ。頑張った分だけ感動も大きい。
登山は手に取るようにシンプルにそれを体感させてくれた。




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「2014年 8月28日 立山

今は立山の室堂とか、白馬八方とか2000m以上の場所でも
ロープ―ウェイなどを使って素晴らしい景色をお手軽に
見る事ができる。けどね、一度登山の楽しみを知ってしまうと
お手軽が何とも味気ない景色になってしまうのだ。
素晴らしい景色に変わりは無いんだけど自分の足で歩くからこそ
同じ景色でも見え方が違ってくるんだよね。


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「2014年 11月14日 雲取山

登山は体力だけでなく精神も鍛えてくれた。
よく聞くのが「君の努力は大人になった時にきっと役に立つからね」
って言う大人の言葉。その前にお前はどんな努力してきたんだよ!
って突っ込みたくなる人も多いけど(笑)
言葉にするのは難しいんだけど、登山を始めて何かしらの
困難にブチ当たった時に思うようになったのがいつか困難も
終わりがくると。登山と一緒で一歩一歩ゆっくりでも
進んでいけばいつか晴れやかな気持ちになれるんだと。
元々神経は図太い方だけど(笑)更にね、前向きに考えられるように
なったかなとも思う。



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「2015年 6月10日 谷川岳 ホソバヒナウスユキソウ」

登山中に出くわすのが急に現れる湿原やお花畑。
急にパーっと前が開けて現れる景色に、もしやここは天国なんでは?
って思う事が度々あった。私は死んじゃってんじゃないか?
ってぐらい急に現れる景色があった。
日常ではあり得ない感覚で視覚やら脳やらを刺激される。
登山は楽しくて辛い!至ってシンプルだ。



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「2015年 7月8日 尾瀬 至仏山の頂上から燧ケ岳」

そう。他の趣味とは全く違うのだよ。登山は。
まだ穂高にも剱にも千丈にも行っていない。
最初の医者はダメダメ!の一点張りだったけど、今後老後の
足の事だけを気にして一切、登山やめちゃったら後悔しないか?
そんなんで人生楽しいのか?
明日死んじまうかもしれないのに。
そういうふうに言う奴ほど中々死なないって言うけどね(笑)
私はね、登山で見る景色を知ってしまったんだよ。
生きてて良かったって思えるぐらいの景色を・・・







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「2015年 10月15日 甲斐駒ケ岳 黒戸尾根コース」

今年は足だけじゃなくて持病も発病してるから登山は無理そうだけど
1日5,6時間ぐらいの歩行距離ぐらいの山に行けたらいいなとは
思っております。今後は登山の仕方も考えなくてはならないし
痛い時は行けないので、この痛みを無くす事が先ずは先決ですね。
いつになることやらですが・・・
生きていれば必ずまた生きてて良かった!って思えるような
事に遭遇する事もある!きっとね。



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「2016年 5月18日 燕岳」

しかし自分がこれだけ登山にハマるとはね。
努力嫌い。頑張るの嫌いな私がね(笑)
そこには頑張っただけの代償が数時間後に表れるからね。
今してる努力が何年後かに報われるなんて言われても
知るか!でしょ?
そう思うのは私だけかもしれんけど(笑)

登山への想い。
ここには語り尽くせないほどたくさんある。
自然に対する有難みと、自然の厳しさと・・・
両方持ち合わせているからこそ至福の喜びが生まれる。
全ての事に感謝って想うのも大きな自然の中に入った時に
太陽、雲、海、川、花、全ての自然が偶然の一致で造られたのだと。
そんな偶然の中に私達は生きているのだ。偶然は二度と同じ事は
起こらない。数万年の時を経て変わらずそこにあるのだ。
変えてしまったら元には戻せない。そんな偶然に出来上がった
自然の中に入らせてくれて有難うっていう感謝が素直に出てくる。
自然と一体になんかなれっこないのだ。
どう頑張ったって自然にはかなわない。
そんな壮大な場所に身を投じると在り来たりな言葉になっちゃうけど
自分の小ささを身に染みて感じるのだ。
生かされてるって思うのはこういう事かって何度も思いました。
山はそんな場所。
山があるから登るし、至ってシンプルだけど多くの事を
考えさせられる。感謝だね。ほんと山に感謝だよ。







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「2016年 7月28日 北アルプス裏銀座縦走」

ぐちぐち、つらつらと書きましたが最後まで読んでくれて
有難うございます。長いのでお忙しい方は写真だけ見て
楽しんでね♪(←最後に言うなー!ですね)
山で繋がってる方は今年の夏の登山のブログ楽しみにしてます!
バーチャルでいいから私を北アルプスに連れてってくれー!(笑)

おしまい(●´ω`●)