anzuのブログ

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ヨコハマメリー




メリーさんの存在は知っていた。
中島らもさんの短編小説「白いメリーさん」がきっかけだったように思う。
メリーさんは1995年ごろに横浜から姿が見えなくなったそうなので
私の回りでもかつてメリーさんを見かけたっていう人が何人かいた。

この映画が公開されたのは2006年
観よう、観ようと思いながら10年以上経ってしまった。

姿が見えなくなってしまって、その後メリーさんは何処に行って
しまったのか?その後のメリーさんを映画では追いかけている。
最後は地元に戻り、老人ホームで暮らしていた。
元々、メリーさんは気高くとてもプライドが高く、娼婦では
あるけれども誰彼構わずでは無く客を見定めて選んでいたとの事

映画の最後にはあのメリーさんの白塗り化粧の姿では無く
素顔のメリーさんが映し出された。
私はね、いくら気高い娼婦と言えども、75歳ちかくまで路上を彷徨い
ビルの一角でひと眠りしホームレスのような厳しい生活をしていたので
素顔はクチャクチャの疲れ果てたお婆さんを連想していたのです。

しかし、メリーさんの素顔は違った。
ホントにこの人は路上生活して娼婦をしていた人なのか?
と思うぐらい品があって顔立ちも鼻筋が通ってそれはとても
キレイなお顔立ちでした。メリーさんの素顔を観た時に
私はガツンと頭を打たれたようでした。
お金持ちだろうが、家があろうが、知識があろうが、娼婦だろうが
ホームレスだろうが、気高さっていうのはその人の職業や
肩書きなんてものは全く関係ないんだなと。
生き様なんだと、そう感じました。
老人ホームで過ごすメリーさんの映像を観て
この方はなんて美しくて凛としているんだろうかと
そう強く感じました。

イメージ 1

ゴミ溜めのような場所にいても自分への誇りと
プライドを捨てずに最後まで美しく生きたメリーさん。
もうきっとこういった方は今後、表れないだろうね。