anzuのブログ

\(^▽^)/

アルマジロ

 
これが戦争だ!!!
 
 
 
 
アフガニスタンの最前線アルマジロ基地
国際平和活動(PSO)という名の下に派兵されたデンマークの若い兵士達に
7ヶ月間密着を敢行した。アルマジロ基地はNATOが統率する国際治安支援部隊ISAF
一つでイギリス軍とデンマーク軍が駐留している。平和な都市生活から前線基地での軍務。
タリバンを敵とする偵察活動という戦争の日常の中、数回の交戦で極度の興奮状態を体験した
若い兵士たちは戦争中毒に陥っていく。
 
 
 
 
渋谷アップリンクで「アルマジロ」というドキュメンタリー映画を観てきました。
 
 
 
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YOU TUBEの予告編で森達也さんも言ってるが
森達也さんはオウム信者や、311の事を撮ったドキュメンタリー映画監督です)
銃撃戦が行われている戦場真っ只中に、よく軍がカメラの撮影を
許したって事だ。通常は商業目的のカメラの持ち込みは出来ないはず
 
兵士のヘルメットに小型カメラを付けての映像なので弾がいつ飛んできても
おかしくない生々しい映像が映し出される・・・
監督自らもカメラを回していたとの事。
 
そして、とてもドキュメンタリーとは思えないようなカット割りや
出てくる若い兵士たちが俳優のようにも感じてしまった。
敢えて、そういった撮り方をしたのでしょうが・・・・
 
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「なぜそんな危険なところに行くの?」家族からの問いに
若い兵士は「沢山の事を学べる。大きなチャレンジだし冒険でもある」
自分探しの旅に出るような、ゲーム感覚で戦場に赴く兵士たち
 
・・・・それも現場に到着すれば事の現実味が浮き彫りになっていく
いつ死ぬかも分からないような現実が待ち構えているのだ
 
 
 
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負傷して気がふれかけてる兵士
 
彼に与えられたのは「よくやった。頑張った」と
ペラッペラの馬の勲章が与えられる。戦地で負傷する事は名誉なのだ。
 
誤爆で幼い女の子を殺してしまったと自責の念にかられる兵士に
先輩兵士はこう告げる
 
「仕方無い。これが戦争なのだ。お前のせいじゃないんだから気にするな」
 
そう。戦争だから仕方無いのだ。
戦争の下に何人ブッ殺そうとも気にすんな!で済まされるのだ。
これが自国に戻り人を殺めてしまったとしたらもちろん、法にふれるのだ。
制裁を受けなければならないのだ。
 
戦争って一体、何なんだ!?
 
 
イメージ 4
 
 
PSO(国際平和活動)という訳分からない条約も
アメリカが筆頭となって作った事なんでしょうが
 
日本も安全確保支援活動の名目で自衛隊
イラクに派遣された事がありました。アルマジロに出てくる兵士は
デンマーク人ですが、何故アメリカに支持されて他所の国の治安を
守らなければならないのか!
 
アフガンの戦地では普通に住民が暮らしているところで銃撃戦が
行われている。なので巻き添えになって亡くなる方も多いのだ
 
村人は言う
「あんた方、兵士やタリバンは撃つだけ。
死ぬのはみんなワシらだ!」
 
治安維持の名目で派兵され、歓迎されると思いきや
現地の人からしたら有りがた迷惑な話しなのだ!
銃撃戦が始まれば畑は荒らされ、家畜は殺され、村人自身も殺されるのだ
 
家族7人に牛の乳を飲ますために飼っていた牛が殺される
治安維持と言いながら荒らしているのは誰なんだ!
そんな気持ちが兵士達にも「これが意味ある事なんだろうか?」
と問い続けるが、もうそこは戦場である。
行け!と言われたら行くしかないのだ!
 
 
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ある日、タリバンとの激しい銃撃戦が始まった
殺るか、殺られるか!一歩間違えれば死ぬ!
という中で若い兵士たちは極度の興奮状態に陥る
 
「そっちに1匹いるぞ!2匹は殺った!」
もはやタリバンは人間では無く邪悪な敵なのだ!
兵士たちは「やった!タリバンを殺した!」
「1発で4人仕留めた!」と興奮冷めやらぬ状態で意気揚々と話す兵士
 
でも、この兵士たちを責める事はできない・・・
 
どっちかが殺られなければ銃撃戦は終わらないのだ
 
ある若い兵士は言った
「部外者は鼻で笑って、俺たちのことを病んでるだの、人殺しだのと
言うだろうけど、俺は正しいことをやった。俺たちみんなそうだ」
 
戦争という名の下に・・・
 
彼の言う事は尤もだ。その場にいたら本当は敵かどうかも分からぬような
相手に銃を向けなければ自分が死んでしまうのだ。
もう、そこには善も悪も無く、目の前の現実に目を向け
銃を振りかざすのみ!
 
デンマーク側だけでなく、タリバン側もそうであろう・・・
 
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この映画で何がショッキングだったかと言うと、戦闘シーンは勿論だが
兵役を終えて自国に戻るが、再び戦地に行く事を希望する兵士が
ほとんどだったと言う事実だ!
 
「戦争は麻薬である」
 
映画「ハート・ロッカー」での冒頭の言葉ですが
戦争に参戦した兵士達は、自国に戻っても何処か物足りなさを感じ
まさに麻薬に犯されたように再び戦地へと赴くのです。
 
死と隣り合わせの場所に居たからこそ生きている喜びを感じ取るという
快感を覚えてしまうのです。若者故にヒロイズムにも陥りやすいのかも
しれませんが、これが現実なのです・・・
 
 
この映画は反戦を訴える映画では無く、アフガニスタンに侵攻した旧ソ連アメリカを批判している訳でも無い。タリバン側の言い分も全く描いていない
デンマークの普通の少年が、戦地に行ってどのような現実があり
兵士として変貌していくのかという事を描いている映画です
余計な説明は一切出てこない
 
 
そんな映画だからこそ観る側が考えさせられるのだ
 
 
 
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今現在、日本でも憲法9条改正などが取りざたされています
改正したところで直ぐに戦争になる事は無いとは思います。
でも改正後、数十年経ってみたらどうでしょう?
この9条の改正はアメリカが絡んでいるのでしょうが、戦争で今まで
経済を保ってきたアメリカにしてみたら日本にも戦争をしてもらって
軍用武器を売りつけ経済アップに繋げたいのでしょう。
 
その一番近い現実となりそうなのが日本と中国との関係ですが
マスコミはテレビで中国批判をガンガンに流し国民感情を煽るだけ煽ってます
アメリカは日本に戦争をしてもらいたく手ぐすね引いて待っているのだ
9条が改正されて万が一、戦争となれば沖縄に米軍基地も置いておく事も
賛成意見が多く出る事でしょう。アメリカは中国と日本の状況を悪化させたくて仕方無いのだ。日本のマスコミもアメリカの影響が及んでいるという
事実も知らなければならないと思います。
 
戦争なんて嫌だよね?
理由はそれだけ。幼稚園児だって分かる事!
 
大切な人や子供を戦争と言う麻薬にとりつかせたいですか?
 
大学入って勉強もたくさんして政治家になって・・・
頭良いはずの政治家が何でこんな単純な事が分からないのだろう
日本なんて原発のある場所にミサイル落とされちゃったらお終いですからね
自分の生きてる数十年さへ良ければそれで良いなんて考えを
いい加減、改めて頂きたいものです。
 
 
色々と書きましたが、戦争とは何ぞや!という事を考えさせられる映画でした
 
アメリカ人だって、アフガンの人だって、戦場になっている全ての場所で
トバッチリを食うのは、いつだって一般市民なのだ・・・
 
結局、911のような報復しか生み出さないのだ・・・
 
 
 
BAD RELIGION 「Skyscraper」