anzuのブログ

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あんず


久々に実家で飼っているアンズの近況を更新したいと思います。
前回ブログで更新したのが今年の4月で
痴呆症の症状がかなり進行している事をアップしました。

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(2月18日のアンズ)

本格的な徘徊や無駄吠えなどの痴呆の症状が出始めたのは
今年に入ってからのような気がしますが
今までのアンズとは何か違うぞ?と感じるようになったのは
13歳を過ぎた辺りぐらいからでしょうか。人間で言うと70歳ぐらい。
その頃から何かに怯えたり、一点を見つめてボーっとしたり
散歩を終えて足を拭こうとするとギャンギャン鳴き叫んだり・・・
今まで無かったような行動がみられるようになりました。
それはまるで人間も年を取ってくると融通がきかなくなったり
頑固になってくるのと一緒で人間も犬も同じ習性があるかのようにも
感じましたが、それでも家中走り回ったりしてマダマダ元気でした。




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(4月7日のアンズ 3月頃からオムツをするようになりました)

今年1月に食欲が無くなり1週間ほど入院をした時は
昔からの持病だった腎臓の機能が低下しているとの事でした。
退院後は鳴き続け、暫く鳴きやむ事は無かったそうです。
アンズも長い入院でストレスが溜まってしまったのでしょう。


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(4月24日のアンズ 隙間に入ってはギャン鳴き)

前回の更新の時にもアップしましたが痴呆の症状は隙間に頭を
突っ込んでしまい、出られなくなってしまうのであらゆる隙間に
物やティッシュを置いて隙間対策をしました。
目も殆ど見えていないので玄関に落ちないようにドアの開け閉めも
忘れずにチェックするようになりました。ですが、たまに忘れてしまい
ドアを開けっ放しにしてしまって段差のある玄関に落ちてしまうという
事も何度かあったのですが骨折せずに済んだのは幸いでした。


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(4月25日のアンズ)

徘徊や無駄吠えはするもののご飯を食べ終われば3時間ほど寝るという
一定のサイクルがあり、その間に母親は買い物に行ったり、用事を
済ませたりしていたようですが7月ぐらいからサイクルも狂い始め
一日中寝ない日もあったようです。私は7月に3泊で北アルプス登山に
行くという計画だったので、その間に何事も無ければいいなと
父親の墓の前で手を合わせ
どうか、どうか私が山に行ってる間はアンズを逝かせないでくれ」と
お願いをしたけれど、これも今思えば自分勝手な願いだわよね。


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(5月12日のアンズ)

アンズの生活のリズムが狂い始め、これでは母親が買い物にも
行けないので出来るだけ実家に帰るようにしました。
それでも1ヵ月1度ぐらいだったのが2度に増やした程度。
この頃から母が頻繁に「安楽死」と言う言葉を言うようになってきました。
相当介護に疲れていたのでしょう・・・
頑張って一人で介護してる母に安楽死なんて絶対にダメ!なんて事は
言えませんでした。もちろん賛成も出来ませんでしたが・・・



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(6月16日のアンズ)

インスタなどで同じような境遇で犬の介護をされている方を見つけては
母に見せてあげました。同じように頑張ってる方がいると思えば
少しでも励みになって気持ちが楽になればいいなと。
そして私自身も犬の介護をされている方の写真や動画、文面などを
読んでは皆、苦労してるんだなと感慨深い気持ちになりました。
痴呆で悩んでる方の多くは柴犬だったという事実も驚きでした。
苦労と思う反面、みんな飼い犬に対して可愛いという愛情を
非常に強く感じ、泣けてくることもしばしば・・・



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思わずこんな本買っちゃうほど介護に疲れていたのかな。
私以上に疲れていたのは母親。
そして一番辛い想いをしていたのはアンズ。
こういった本が出てるって事は同じような悩みを抱えてる人が
多いんだなという事も実感しました。人間の介護と一緒です。

ペットを飼う以上最後まで看取るのは当たり前で
飼った以上仕方ないでしょ!と言われればもうその通りです。
仰る通りでございます。
でもそれは親の介護で疲れ切ってる人に親なんだから当たり前でしょ!
と言うのと一緒。もういい加減静かに逝ってくれと思ったことが
何度あった事か・・・父親の墓の前で何度それをお願いした事か・・・
アンズをまだ逝かせないでくれ!とか、静かに逝かせてくれ!とか
ホント勝手なもんです。それは重々承知です。








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(7月9日のアンズ)

痴呆症の症状で一番困るのは無駄吠えです。
隙間に入って出られなくなったり、足腰が弱ってくるので自分で
立ち上がれない時などはギャン鳴きします。
以前、実家に向かってる途中で、かなり離れた場所からアンズの
鳴き声が聞こえてきた事があって、こんなに離れた場所からアンズの
声が聞こえるのかとギョッとしました。母に言うと気にすると
いけないので黙ってましたが近所の方は相当うるさいと思います。
夜中でもギャンギャン鳴いてる時があるので近所の方は
我慢してくれてるんだろうと感じました。だけど実家の近所の方は
とても良い方達ばかりで本音はうるさいと思ってはいるとは思いますが
母がお詫びするといつも決まって「大丈夫、気にしないで」と
母の身体の事まで気遣ってくれてご近所さんにはホント恵まれて
それだけでも有難いと感じます。場所によっては犬がうるさいと
手紙がポストに入ってたり、張り紙されたりという所もあるようです。
でも、逆の立場だったら相当うるさいと感じると思います。
張り紙されても仕方ないほどうるさいです。
けれど飼ってる犬のために引っ越せる人ってそうそういないよね・・・
それが出来れば一番良いんだけどね。


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(7月20日のアンズ)

安楽死なんてものは完全に人間の都合かもしれないけど病気で
内臓が機能しなくなって手術も出来ず痛がっているワンちゃんに
それでも生きよと言えるか・・・逆の立場だったら私は
安楽死させてほしいよ。安易な安楽死の選択はダメだと思うけど
最近は自分の犬と重ね合わせて老犬の画像や介護してる人達ばかりに
目が向くので犬の安楽死の選択は本当に人間だけの都合なのか?
とも考えてしまいます。野生動物はどんなに苦しくとも最後まで
自分で生きなくてはならないけどペットで飼っている犬や猫が
悶え苦しんでいる姿を目の当りにしたら・・・
犬や猫だけでは無く自分の家族が衰弱して痛みを伴っていたら・・・
日本では人間の安楽死の選択は出来ないけど色々と考えてしまいますね。

思わずブラックジャックとドクターキリコを思い浮かべてしまったわ。
命ある生命を第三者が左右させてはいけないと思う気持ちと
苦しみ悶える姿を目の当たりにして安楽死を家族が選択する事と。
どっちがいいかなんて分からないね・・・


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(8月15日のアンズ だいぶ痩せてきました)

8月頃になると歩いていてもバタンと倒れてしまう事が多く
その度にギャン鳴きするので立ち上がらすと満足するのか泣き止みます。
アンズ自身も自分の体の変化に戸惑っているのですよね。
今まで普通に歩いたり起き上がったり出来ていた事が全く
出来なくなる訳ですからそりゃ不安だよね。辛いよね。

私がいない時は母が一人で介護しているのでアンズに付きっ切りの
生活です。母も足腰が悪く立ち上がるのに数分ほどかかる事もあって
夜中に鳴きだすとアンズの場所まで起き上がっていくのに
時間がかかる事もあったようです。老体に鞭打って介護してくれて
ましたが、ウチのアンズのような症状のワンコだと仕事してたら
無理だろうなと思います。日中、7時間でも8時間でも鳴き通しだろうな。
犬のために仕事辞められますか?
犬のために引っ越せますか?
これが出来る人はホント尊敬します。
自分の子供や親に置き替えてみても出来る人、少ないんじゃないかな。


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9月下旬 秋海棠の花咲く季節
父親が亡くなったのも9月下旬だったのでアンズの寿命も夏を
乗り切ったその頃あたりにお迎えがくるんじゃないか?
なんて勝手に思ってたけど命を見くびっちゃいけないね!
元気が無くて寝てばかりいるから、もう終わりかな?なんて
感じても次の日には自分で立ち上がったりする事もあって
命の尊さを感じました。アンズの身体が生きよう、生きようと必死に
戦ってる事を感じました。生き死にの予測なんて誰にも出来ないと!


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アンズの状態を見ればもうそんなに長くないという事は分かるので
あまり人間の食べ物を与える事はありませんでしたが、この頃は
鶏のササミ、ヨーグルト、アイスクリーム、菓子パンなどなど・・・
糖質とか、脂肪分とか気にせずあげるようにしてました。
食べたいという感情がある時に美味しい物食べさせてあげようと。



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(10月18日のアンズ)

自分で立ち上がる事が出来なくなると今度は床ずれの問題が生じます。
立ち上がろうと手足をバタバタするので擦れて毛が抜けて
時には血が出てしまった事もありました。
オムツからオシッコやウンチがはみ出す事もあって、その度に
中腰でアンズを支えてオムツ替えをしなきゃならないのと
アンズもギャン鳴きの大騒ぎなので足腰の痛い母親にしてみたら
相当な重労働だろうなと思います。
これも二人でやればそんなに負担もかからないけど、なんせこれを
一人で母親が殆ど介護してくれていました。


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10月にしては異様な暖かい日がありソメイヨシノが咲いてました。
夏を乗り切ったアンズを祝福でもしてくれているかのように・・・




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アンズが殆ど自力で立てなくなってるのと歩いてもすぐに倒れて
しまうので中腰でアンズの身体を持って支えるのは非常に一苦労でした。
特に母親は毎日の事だから大変だと思うのでベストを買いました。
これでアンズを持ち上げて立たせて歩かせるのがだいぶ楽に
なったように思います。もうそんなに長くないんだし・・・
なんて勝手に思ってたんだけど、もっと早く買っとけばよかったな。


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10月23日に実家に行った時、異変が起こりました。
アンズにでは無く、母親にです。
その日の朝は早朝4時ぐらいから鳴き始めたらしくウンチもオムツから
はみ出してお尻拭いたり、絨毯拭いたりとキレイにするのに
大変だったようです。母親の中で介護疲れがいっぱいいっぱいになり
何かが壊れたのかもしれません。その日の母は同じことを20回、30回と
繰り返しました。単なる老化による物忘れのような感じではなく、
日付けや自分の行動など全て忘れてしまったのです。
私が来たのも思い出せず何処にも出かけてないのに私は何処に
出かけてたのかしら?と言う始末。アンズに買ったベストも、
これ誰が買ったの?を何度も繰り返し聞いて来ます。
何度も何度も。私も何度も同じことを繰り返し回答しました。
さっき言ったよ!なんて事は言わずに・・・
何かにとり憑かれているかのように同じ事を繰り返してました。
急に痴呆症ってなるものなのか?正直焦りました。
これ以上、母だけにアンズの介護を任せてはいけないと。



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以前から度々口にしていた母の「安楽死」という言葉。
この時ばかりは私も母に言いました。
「もし、体力の限界を感じたらアンズを安楽死させても私は恨まないよ」と。私が実家に住んで仕事も辞めてっていう決断が出来れば一番だけど
私にはそれが出来なかった・・・

けれど頻繁に安楽死を口にしていた母でしたが人間って不思議だね。
母は言いました。「未だご飯も食べてるし立ち上がりたいって必死に
鳴いてるアンズの姿を見たらとても安楽死なんて選択できない」と!
そうなのだ。
決して心から安楽死させたいなんて思ってやしなかったんだよ。
介護に疲れ切って口にしてただけなんだね。
その言葉を聞いた時、私はホッとしました。

母の物忘れの症状はこの日一日続いて、このまま元に戻らなかったら・・・なんて不安でいっぱいでしたが次の日は何とか正常に戻りました。
心身共に疲れてたんだな。
それと同じように、きっとアンズもだよね。


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そんな事があったので1週間に一度は泊りで実家に行く事にしました。
10月後半はアンズも相当弱り切っちゃってましたが立ち上がろうとする
気持ちは強く無駄吠えは続きました。



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安定剤を飲ませて眠る日もありましたが薬が効かない事も多く
ある日は2:00頃に鳴きだしたので疲れれば寝てくれるだろうと思い
アンズを歩かせましたが、結局部屋中を歩き通しで寝たのは8時頃。
6時間近くアンズを歩かせました。休ませようとすると
まだ歩きたいと鳴くのでね。暗闇の中歩いてるアンズを見てたら
楽しくて歩いてるんじゃなくて眠いのに寝られないというような雰囲気で
とても可哀想になっちゃってね。長生きする事が幸せとは限らないな
と感じてしまいました。あと、深刻なのはお金の問題です。
アンズは週に1回の膵炎の注射と薬も飲んでたので母は年金だけでは
足りずに貯金を切り崩してました。この貯金もいつまで続くのか・・・
そんな不安と介護疲れと両方あって母にも痴呆の症状が
一時出てしまったのかもしれません。

私も言いました。これ以上、延命させてもアンズも可哀想だから
週一の注射は止めてもいいんじゃない?と。
だけど、今年いっぱいはせめて続けてあげたいとの事だったので
母がそう言うならと了承しました。


アンズの誕生日は12月5日。
あと数日でアンズの17歳の誕生日です!
今年の誕生日は毎年恒例の姉夫婦がやってくるので甥っ子も含めて
盛大なアンズの誕生日会をしよう!
生クリームたっぷりのケーキ用意してお祝いしよう!!!
アンズにも人間のケーキ食べさせてあげよう!
いつもよりササミのお肉も多めにいれてあげよう!
いっぱい、いっぱい美味しい物食べてお祝いしよう!

あんず!あんず!頑張れあんず!
あと数日で17歳だぞ!

あんず!あんず!あんず!
聞こえるか?見えているか?私はここにいるよ!あんず!

あんず・・・・・・・・・・・・・・?













































11月8日(火)
 享年16年11ヵ月 午前3:30 永眠。





アンズがご飯を食べなくなったのは5日の土曜日ころからでした。
ンチを10回もしてオシッコも止まらず垂れ流し状態だったようです。
吐き気もあり、体の中の老廃物を全て出し切って自分自身の
身体を清浄しているかのように・・・
母から電話があったのは6日の日曜日の夕方ころでアンズが
もう終わりかもしれないと。
何か異変を感じると迷わず真っ先に病院に行く母でしたが
今回ばかりは最後を覚悟して病院には行かずに
いっぱい話しかけて触ってあげてと電話で話しました。
病院で一人で逝かせるのは可哀想すぎるよね。

次の日はアンズの状況を見て仕事を休むつもりでしたが朝電話をしたら
まだ大丈夫そうとの事だたので私は仕事に行きました。
元々、この日は仕事後に実家に行く予定だったんですが仕事中も
アンズの事が気がかりで、こんな事なら休めばよかったと思いました。
いつも不真面目な私がこんな大事な時にナニ真面目ぶっちゃて
仕事なんか出てんだ!?って自分自身を問い詰めました。
仕事中にアンズが死んじゃったら私は一生後悔しただろうな。

仕事後に実家に到着した時はアンズは虫の息でした。
日中、母がアンズに「お姉ちゃん来るから頑張って!」と言うと
アンズは耳を傾けて反応をしめしたようです。もう耳も聞こえなく
なってると言うのに!私が行った時もアンズは閉じてた目を開けて
反応してくれました。前の晩は母が寝ずにつきっきりで添い寝を
してたので、この日は私がアンズに付き添って横になりました。

とても息が荒く苦しそうです。
2時頃から痙攣が頻繁に起こるようになってきました。
3時過ぎ頃から鼻呼吸だったのが口が開き口呼吸になってきて
最後は手をキューっと伸ばし頭をのけ反らせて伸びするように
ピーンと体が伸びた後、フッと力が抜けたように息を引き取りました。
最後は一声鳴いて亡くなるワンちゃんが多いって事を聞いてましたが
アンズは鳴くこともなく、取り乱す事なくあまりにも静かに
逝ってしまいました。
私が元々実家に帰る予定だった日を選んでくれたかのように・・・

一つだけ言えるのは看取る事ができて良かったって事
アンズは最後まで我慢強かった。
散々介護で苦労したけど最後はやけに大人しく逝っちゃったじゃないか。
もっと苦しいって鳴き叫んでも良かったのに!


アンズ?
アンズはウチの子になれて幸せだったか?
延命、延命で返って長生きさせちゃってアンズも辛かっただろうな。
ごめんね。アンズ。







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アンズの死後、8組の近所の方がお花を持って来てくれました。
アンズの身体を触って涙してくれました。
お花も全て近所の方が持って来てくれたものです。
動物病院からまで!
アンズ、凄い人望じゃないか!私以上だぞ。
近所の方には鳴き声で相当迷惑かかってるのに皆、温かいです。


アンズが亡くなった後、天寿を全うした亡き骸が
黄金色に輝いてるようでね・・・
それはとてもキレイでした。
アンズの生きてきた17年間の証は私の中でしっかり刻み込まれ
生涯思い出す事と思います。立派に生きたな。あんず。

悲しいな。
ペットを看取ってる人は皆こんなに悲しい想いしてるって事が
初めて分かったよ。



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アンズの火葬も終わりましたが未だお墓に入るには寒すぎる。
そうだよね。アンズ?まだ寒いよね。
アンズの花咲く暖かい季節になったら骨を埋めに行こう。
アンズの名前はアンズの花がキレイだったから。
ソメイヨシノで大騒ぎになるちょっと前に咲く花だから
都心では注目されないけど割と咲いているんだよ。
民家の軒先にひっそりとね。
そんな控えめな感じも柴犬っぽくていいじゃないか。

アンズの想いが聞こえてきそうだな。
安楽死安楽死って言って!
命あるから生きてんだよ!ってね。
その通りだな。
アンズは一生懸命に生きたね。

アンズの花咲く頃、毎年、毎年アンズの事を想うよ。
おやすみ。アンズ。